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  • 2020/8/24

【ニュース】公益通報者保護法の改正

 2020年6月8日、企業不祥事等に関する公益通報の実効化を目的とする公益通報者保護法の改正法(令和2年法律第51号)が成立し、同月12日に公布されました。

 施行は、公布日から2年以内とされています。

 同改正法は、保護対象の拡大や、常時使用する労働者の数が300人超の企業等に対し公益通報に適切に対応するための体制の整備を義務付けること、内部調査等担当者に対し通報者に関する情報の守秘義務を課すこと等を主な内容としており、より具体的には、以下のとおりです。

 

①保護対象の拡大等

・保護対象者について、労働者に限らず、退職後1年以内の退職者や、役員にも拡大

・保護される通報対象事実について、刑事罰の対象となるものに限らず、行政罰(過料)の対象となるものにも拡大

・通報者について、通報に伴う損害賠償責任を免除

 

②事業者自ら不正を是正し易くするとともに、安心して通報を行い易くするもの

・常時使用する労働者の数が300人超の企業等に対し、公益通報を受けたり調査・是正措置等をとる業務従事者を定め、公益通報に適切に対応するために必要な体制の整備その他の必要な措置をとることを義務付け

※他方、常時使用する労働者の数が300人以下の中小企業は、努力義務。

※今後、消費者庁において指針を示す予定。

・行政措置(助言・指導、勧告、勧告に従わない場合の公表)を導入

・内部調査等担当者に対し、通報者を特定させる情報の守秘義務を負わせ、これに違反した場合の刑事罰(30万円の罰金)を導入

 

③行政機関等への通報を行い易くするもの

・行政機関への通報の条件について、「通報対象事実が生じ、又はまさに生じようとしていると信ずるに足りる相当の理由がある場合」に限らず、「通報対象事実が生じ、又はまさに生じようとしていると思料し、かつ、氏名住所等を記載した書面を提出する場合」にも拡大

・報道機関等への通報の条件について、公益通報をすれば企業等が通報者を特定させる情報を漏らすと信じるに足りる相当の理由がある場合や、また、個人の生命身体のみならず、財産に対する損害(回復不可又は著しく多数の個人の多額の損害で通報対象事実を直接の原因とするものに限る)が発生した場合等も追加

 

 詳しくは、以下リンクをご確認ください。

・消費者庁「公益通報者保護法と制度の概要」「令和2年改正について」

https://www.caa.go.jp/policies/policy/consumer_system/whisleblower_protection_system/overview/#012

 

《弁護士 高橋祥子》

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